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脱炭素社会の実現を目指そう/福島市で東北・北海道ブロック会議

 第44回経済同友会東北・北海道ブロック会議が10月21日、福島市のザ・セレクトン福島でリアルとオンラインを組み合わせた形式で開かれた。大会テーマは「SDGs 持続可能な地域づくりとエネルギー戦略」。再生可能エネルギー産業の集積が進む福島の事例を参考に、エネルギー社会の未来について考察。再生可能エネルギーの利用を進めることや、2050年をめどに脱炭素社会を実現することを盛り込んだ共同アピールを採択した。参加者はリアルとオンラインを合わせて約140人。当会からはリアル会議に佐川博之、斉藤永吉、平野久貴の3代表幹事と堀井宣明専務理事・事務局長が参加した。

 リアル会議には約70人が出席。福島経済同友会の高橋雅行代表幹事の開会あいさつに続き、福島県の内堀雅雄知事が東京五輪聖火リレーのトーチを持って登壇。「聖火の燃料は、浪江町産の再エネ由来の水素だった。SDGsの議論を活発に進めてほしい」と歓迎のあいさつをした。その後、同県いわき市の電池関連メーカー、東洋システムの庄司秀樹代表取締役が「バッテリー産業の重要性と福島の未来」と題して基調講演を行った。

各氏が思いを語ったパネルディスカッション
各氏が思いを語ったパネルディスカッション

 引き続き、庄司氏と東北電力の二階堂宏樹執行役員福島支店長、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の大平英二燃料電池・水素室長をパネリスト、福島経済同友会の高橋代表幹事をモデレーターにパネルディスカッションを行った。この中で、庄司氏は「秋田県の風力発電など地域性を生かした再エネがあり、古里を見直せば産業を興すヒントがある」と述べたほか、「水素電池を製造する過程などを子どもたちに知ってもらいたい」と教育機会の充実に向けた思いも語った。二階堂氏は東北電力が地球温暖化対策として進める「カーボンニュートラルチャレンジ2050」の事業などを紹介し、「最新の技術を活用し、脱炭素社会の実現を目指したい」。大平氏は浪江町で稼働している水素製造実証拠点「福島水素エネルギー研究フィールド」の役割などを説明し、「水素社会の実現に向けて技術を確立させたい」と意気込みを語った。

 各同友会代表幹事が感想を述べた後、持続可能な社会・地域づくりに向けて、東北・北海道で連携し▽脱炭素社会を積極的に推進▽再生可能エネルギーの利用を促進▽情報交換・情報共有の強化―という共同アピールを採択した。

 来年のブロック会議は宮城県で開催される予定。         (文責:事務局)

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