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  • 【創立30周年記念パネルディスカッション 女性活躍へ、理解深める 秋田経済同友会】

     秋田経済同友会の創立30周年を記念したパネルディスカッションが8月28日、秋田市の秋田キャッスルホテルで開かれた。元県理事の陶山さなえさんと秋田ケーブルテレビ常務の飯塚雅子さんが、「女性の視点から考える秋田の未来」をテーマに意見を交わした。会員や一般聴講者計111人が耳を傾け、女性活躍の現状や今後の展望について理解を深めた。
     陶山さんは、若い女性の県外流出といった本県の課題について説明した。現在の学生は男女とも共働きや育児休暇に肯定的な意識を持っている一方、県内では社会や家庭において性別による固定的な役割分担の意識が払拭されていないことが背景にあると指摘。「女性活躍は男性や高齢者の働き方改革にもつながる。(企業は)長期的なビジョンを持って人材育成のゴールを定め、推進していくことが重要」と語った。

    女性が暮らしやすい秋田の実現に向けて意見を交わしたパネルディスカッション
    女性が暮らしやすい秋田の実現に向けて意見を交わしたパネルディスカッション

     飯塚さんは事業所内保育所を開所したことで「育児での負担」を理由に退職する社員がいなくなったことや、最長1年間の育児休暇を取得する男性社員が出てきたことなどを紹介。「周囲のサポートもあり、男性社員は育休の取得を他の人にも勧めたいと言ってくれた。対象となる社員だけでなく、社内全体での意識醸成が大事」と話した。
     コーディネーターを務めた秋田経済同友会常任幹事の松田悦子さんは「女性だけでなく、全ての人の個性や多様性が尊重される社会を実現するためには、意識を変えて新たな取り組みを始め、継続していくことが必要ではないか」とまとめた。
     パネルディスカッションに先立ち、漫才コンビ「宮田陽・昇」が社会や家庭での性別役割分担意識を題材にした漫才を披露した。
     秋田経済同友会は県内経済の振興発展を目的に1994年5月に設立。地域経済に関わる講演会の開催、政策提言などを行っている。会員数は151人。
                         (2024年8月29日付秋田魁新報から)

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